東京都「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽)」の補助金申請条件や手続きを解説

東京都は、既存住宅の断熱性向上を進めるため、高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽等への断熱リフォームに助成しています。

令和6年度(2024年度)の「既存住宅における省エネ改修促進事業 (高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽) 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」について、補助金の申請条件や助成対象などについて、解説します。

画像出典:省エネ再エネ住宅推進に向けた都の取り組みについて|東京都環境局

クール・ネット東京とは?

「クール・ネット東京」は、「東京都地球温暖化防止活動推進センター」の愛称です。地球温暖化防止のため、東京都における省エネルギー・創エネルギーを支援しています。

東京都は2030年までに、温室効果ガス排出量を半減する「カーボンハーフ」の実現を目指しています。東京都は日本の中で人口がもっとも多く、エネルギー消費量を抑える効果のある施策には、積極的に補助金でサポートしているのです。

助成対象になる人と助成対象製品

補助金がもらえる条件を見ていきましょう。

東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業 (高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽) 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の補助金申請条件は以下の通りです。令和6年度は助成が拡充され、より多くの助成が受けられるようになりました。

申請期間・事前申込:令和6年5月31日から、公社が定める日まで
・交付申請兼実績報告受付期間:令和6年6月28日から令和11年3月30日まで
助成対象者都内にある助成対象住宅の所有者または法人、管理組合など
対象製品・高断熱窓
・高断熱ドア
・断熱材
・高断熱浴槽
・リフォーム瑕疵保険
補助上限額・高断熱窓:100万円/戸または住戸
・高断熱ドア:16万円/戸または住戸
・断熱材:100万円/戸または住戸
・高断熱浴槽:9.5万円/戸または住戸
・リフォーム瑕疵保険:7,000 円/契約

※集合住宅の場合は1戸あたりの上限額

助成を受けるための必須条件

助成を受けるには、「工事契約前の事前申込」が必須条件です。

とはいえ、事前申込に必要な書類は「見積書」のみで、とてもシンプルです。

電子申請の場合は、クール・ネット東京の申請ページにある「事前申込はこちら」から申し込めます。

助成対象製品を具体的に解説

令和6年度の助成対象は、高断熱窓、高断熱ドア、断熱材、高断熱浴槽、リフォーム瑕疵保険の5つです。

助成を受けるためには、条件があります。

共通の助成条件

助成を受けるための基本条件はこちらです。

  • 都内の既存住宅において、令和6年4月1日以降に新たに設置すること
  • 専用住宅であること。(店舗併用住宅等でも、明確に切り分けしていれば、居住部分のみを申請可能)

各製品の助成条件

建材や保険など、製品それぞれについての条件はこちらです。

高断熱窓①未使用品であること
②1つ以上の居室の全ての窓を、高断熱窓に改修すること(※参考:下記図)
③ 国の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金または脱炭素化産業成長促進対策費補助金において、補助対象となる製品として登録されている窓及びガラスであること。
高断熱ドア①未使用品であること
②熱貫流率が 3.5 W/(㎡・K)以下のドアであること
断熱材①未使用品であること
②1つ以上の居室において、外気等に接する部分に断熱材を設置する(※改修する居室の外気等に接する部分すべてに設置・施工する)
③国の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(において、補助対象となる製品として登録されていること
④断熱材の熱抵抗値(断熱材の厚さ÷熱伝導率の値)が、天井:2.7以上、外壁2.7以上、床:2.2以上であること
高断熱浴槽①未使用品であること
②JIS A5532:2011 に規定する「高断熱浴槽」と同等以上の性能を有すること
リフォーム瑕疵保険①助成対象設備を設置する際に、新規で加入していること
②保険加入者は、助成対象者と工事請負契約を締結している事業者であること

※「1つ以上の居室の全ての窓を、高断熱窓に改修」のイメージ

画像出典:【令和 6 年度】既存住宅における省エネ改修促進事業 助成金申請の手引 (高断熱窓・ドア・断熱材・高断熱浴槽) Ver.1.2

併用できる助成金申請制度

「既存住宅における省エネ改修促進事業 (高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽)」は東京都の助成金です。ほかの都の助成金は基本的に併用できませんが、国や自治体の助成金なら併用できる場合があります。

以下に、併用できる助成金制度の例をご紹介します。

事業名担当省庁事業概要補助最大額
断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2024事業)経済産業省・環境省既存住宅に先進的な断熱窓・断熱ドアへの改修を行うことで、省エネ化を推進する事業5万円~200万円/戸
子育てエコホーム支援事業(住宅省エネ2024キャンペーン)国土交通省子育て世帯・若者夫婦世帯に向けて、高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援する事業・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円・45万円・60万円/戸・その他の世帯: 上限20万円・30万円/戸
既存住宅における断熱リフォーム支援事業環境省省エネ効果(15%以上)が見込まれる高性能建材(断熱材、ガラス、窓、玄関ドア)を用いた住宅の断熱リフォームを支援する事業高性能建材(窓・玄関ドア):戸建住宅120万円~集合住宅15万円/戸LED照明や蓄電システム等も補助あり

また、自治体独自の助成金制度も併用できます。例えば杉並区や世田谷区等でも、補助があります。

まとめ

既存住宅の断熱リフォームは、家の性能を高め、長く快適・健康に住み続けたい方におすすめです。ただ、助成金申請は、書類の準備や提出スケジュール、併用できる助成金のリサーチなど、複雑で大変です。

リフォームを検討中の方や、助成金申請にお悩みの方は、ぜひシンクタウンにご相談ください。

出典一覧

1.クール・ネット東京 :東京都地球温暖化防止活動推進センター | 「(令和6年度) 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽) 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」

2.災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業|家庭における対策|東京都環境局

3.【令和 6 年度】既存住宅における省エネ改修促進事業 助成金申請の手引(高断熱窓・ドア・断熱材・高断熱浴槽)Ver.1.2 

4.東京都地球温暖化防止活動推進センター | 「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」

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