「PJ Bigmoon」緑道の価値に調和する家
- ■物件概要 :
- O様邸 リノベーション工事
- ■所在地 :
- 三鷹市井の頭
Note
ノート
玉川上水とは、江戸市中への飲料水が流れていた上水道。
取水口から送水先まですべてが現代の東京都内にあり、一部区間は東京都水道局の現役の水道施設として活用されています。
玉川上水の脇は美しい緑道として整備されており、川のせせらぎや風にそよぐ樹々の音、鳥のさえずりが日常の一部となっています。
施主様は、この土地と住宅をご家族から受け継がれて以来、余剰分の土地をいかに有効活用していくか悩まれていました。
その中でもっとも大切にされたのは、「玉川上水の価値を理解する方に巡り合いたい」という思いです。
賃貸にするとしても、「この環境を愛してくださる方に住んでほしい」という譲れない思いがあったのです。
そしてリノベーション&新築工事のパートナーとしてシンクタウンをお選びいただけた要因はそんな土地に対する正しい価値意識が合致したことにありました。
設計にあたり、まずはシンクタウンからドローイングを持参し、玉川上水緑道と調和する住宅環境イメージを共有することから始めました。
音楽家でいらっしゃる施主様だからこそ、環境の重要性を誰より理解されています。
綿密な打ち合わせを重ね、施主様の言葉を掬い上げては敷地条件に落とし込み、その繰り返しによって少しずつ全体の形が見えていく工程は、喜びに溢れたものでした。
年末の新築賃貸の竣工に先駆け、今春にオーナー様の住居リノベーションが完成しました。
こだわりの薪ストーブをリビングに据え、大きな窓からは玉川上水緑道の木々が楽しめます。
リノベーション工事は「オーナー自身がこれからの時間を有意義に過ごせる場所をつくる」ということを計画の中心に据え、最優先としていきました。
敷地内にある大きな桜の木は計画のシンボルとし、住み開きという考えも取り入れ、
近隣の方や緑道を行き交う人たちとも交流ができる場所にしていくというコンセプトにしています。
また、性能面でも機能改善を行いました。
以前は冬寒くて夏暑かった家の断熱性能が良くなるよう、気密性のある断熱改修を施すことで熱損失も少なくなりました。
室内は石・土・木など、素材感もありながら優しい印象となるよう素材調和に配慮しています。
窓から見える景色も含め、居心地良く去りがたい、特別な場所となりました。
年末にかけて進行中の新築賃貸では、クリエイティブなお仕事をする方に最適なアトリエスペースを設け、ペレットストーブを設置するなど、静かな自然環境を存分に享受できる工夫を凝らしています。
数々の野鳥や植物との共生感のある緑道につながる「アトリエ」と「住宅」は、きっと数々のインスピレーションが生まれる素晴らしい場所となるはずです。